株式投資

シャープ(SHARP)急騰の理由について海外情報を基づいて分析

※本文はシャープの買い推奨でもなく、売り推奨でもなく、最近急騰した理由について国内海外ニュースに基づいて筆者個人の分析になります。

結論から言うと
シャープは何もしていません。
上昇理由はシャープにあることが薄く、鸿海(親会社)への期待が理由で鸿海グループ関連全体的に上昇していて、電気自動車事業への参入やアップルCARサプライチェーンなどの参入材料により、機関投資家などに買われています。

鸿海とシャープのチャートになります。
驚くほど似ていることが分かります。更に香港や上海で上場の他の鸿海関連企業も大幅に上昇しています。

鸿海の株価チャート

シャープの株価チャート

1月21日迄にシャープについてほぼ13連騰、ほぼ毎日のように年高更新、出来高も増えながらの上昇なので、事前に情報を仕入れた機関投資家による買い圧力が原因だと思われます。
特にシャープの親会社は台湾鸿海のため、海外の投資機関は国内の投資機関より情報を入手できた可能性もあり、最初に動いたのは国内機関投資家だけとは限りません。

鸿海についてこの記事を見ている投資家ならご存知だと思います。IPHONE、IPDA、XIAOMIなどなど数多くの電子製品を製造している世界最大手のOEM企業です。
鸿海は自社ブランドの製品がなく、アップルをはじめ、たくさんの有名企業の製品を作っており、技術力、財力、人材、信頼性の面において、匹敵する会社がいないと言えます。

鸿海が電気自動車産業を参入するなら、アップルだけではなく、中国のアリババやテンセントなどのIT企業が資本注入の新興EV自動車メーカーから、今後EV車OEMの展開もあるかもしれません。
ガソリン車もEV車も共通のところがあって、工場や製造ラインを作るのに莫大な資金と技術力及び人材が必要です。鸿海なら全部有ります。

空売り筋次第に更に上昇も有り?
モルガンスタンレーは約1,000万株くらい空売りを持っています。
1月7日と1月13日に70万株くらい買い戻しをしましたが、1月19日に再び35万株売り増ししました。
しかし、19日のチャートを見ると一瞬大きな下落があったものの、その後再び上昇に転じました。
恐らく、モスガンは株価を下落させようとして、売り増ししたところで、買い戻しを企みましたが、対抗大口(機関)によって買われました。
その後も毎日年高を更新しています。

力関係について『市場に逆らわないこと、機関に逆らわないこと』
悔しいかもしれませんが、含み損を抱えている投資家たちは空売り機関を罵る傾向が有ります。私もそうでした。

①「個人」対「機関」ならほぼ勝ち目なしと言っていいでしょう。資金の量及び情報の速さ深さ全然違いますから。
②「機関」対「機関」なら意外に面白い展開になるかもしれません。どちらも同じ情報と大量な資金がありますから、更に世の中今お金が溢れているため、材料があれば、買い方が優勢になりやすい傾向が有ります。

結論:
今回シャープから好材料の発表がなく、したがって個人投資家やイナゴ投資家による買いでないことを推測できます。まあ、あの出来高を見ても個人ではないことが分かります。出来高が増えながら、大口の買いによる上昇だと推測できるため、これから②の機関同士のケンカの展開に期待できるかもしれません。踏み上げ相場になったら、個人投資家の空売りが多ければ、業界とか、PERとか、PBRなど短期的に無視して天まで上がる可能性も有りますが、残念ながら、今回はモスガン様が大量空売りしているので、天迄の上昇の可能性が低いと思いますが、モルガン様もいずれ空売りを買い戻さなければ行けません。モルガン1月19日の空売りは揺さぶりの可能性が高いです。

出口戦略
今回のシャープに限らず、個人的に売るタイミング以下の3パターンを基準にしており、個人投資家にもお勧めしたいです。
①購入価格の2倍になったら、半分利確し、投資資金全額回収して、残りの半分を長期保有(主に、急に、短期間、材料が出たなどの理由で2倍になった場合)
②購入価格の3倍になったら、三分の一を利確し、投資資金全額回収して、残りの分を長期保有(中長期保有株)
③購入価格と関係なく、25日移動平均線を連続2日以上割り込んだら、半分売却(長期保有株)

普段なら、1,000円前半ホルダーとして、今回シャープの株価の動きであれば、こんなに短期間で2倍になって①該当するので、半分利確してもいいのです。
しかし、①番を使う場合のほとんど、ポジティブなIRが発表され、イナゴ投資家が飛び付いた時です。今回ポジティブなIRどころか、子会社の不正会計の発覚が最新です。
よって、今回私の出口戦略は②番の3倍になったら、三分の一を利確し、残りの部分をホールドし、上値を取りに行きます。万が一、落ちてきたら、③番戦略に切り替わります。

以下にシャープ去年のIR及び海外ニュース(中国語)の記事になります。

2020年7月6日 IR ←クリック
シャープIRによると新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とシャープは7月6日、世界最高水準の高効率な太陽電池セルを活用して電気自動車(EV)用太陽電池パネルを製作したと発表した。

1月20日海外記事1 ←クリック
要約すると
モルガン・スタンレー証券及び大和証券は鸿海(シャープの親会社)が既にAPPLE CARのサプライチェーンの一員に内定されたと見ています。

1月20日海外記事2 ←クリック
テンセントの記事によると鸿海系列会社はそれぞれ当日の株価は富智康集团5.47%、鸿腾精密2.44%、A股市场工业互联1.66%上昇で取引スタート。
モルガン・スタンレー証券及び大和証券によると鸿海はAPPLE CARの主要部品のサプライチェーンの契約を確保し、2022年からEV業界で成果を現れはじめて、2023年まで急速発展するとのことです。

1月21日海外記事2 ←クリック
鸿海(シャープ親会社)の会長である郭台铭が鸿海にとって今後自動車産業(EV)は極めて重要であると発言しています。